るぼんずのロゴは、高校時代からの友人が考えてくれました。一緒に浪人をしてから、ずっと私が獣医師になるのを見守ってくれていた親友です。彼女はフリーランスでライターやイラストレーターをしていて、この春から長年の夢であった石垣島移住を果たしました。石垣島で、夫婦二人三脚でスペシャルなコーヒー屋さんを営んでいます。コーヒーが苦手な私でも豆ごと頬張りたくなるような、とってもいい香りの美味しいコーヒーを提供しています。パッケージなどのデザインは友人オリジナルで、お店では渾身の島おやつが食べられます。コーヒーはインターネットでも購入できますので、ぜひ一度お試しください。フシコーヒーのInstagramからショップに飛べます。(購入されても私には一銭も入ってきません。笑)
そんな友人が考えてくれたロゴの話です。
ロゴの真ん中にデンといるのは今は亡き愛犬るぼんです。
私が就職して初めて家に迎えた保護シーズーです。1年目は社宅から通って、毎朝一緒に歩いて通勤していました。2年目以降実家に戻ってからはすっかり母の虜になってしまい、私は仕事でほとんど家におらず、時々帰っては注射とか耳掃除とかしてくるちょっと嫌な人認定となりました。それでも疲れて夜更けに帰って、今日はめげそうだった‥という気分の時はなぜか玄関で待っていてくれたりして(偶然だったりして)、私の心の支えでいてくれました。
そんな愛犬るぼんがある日急病をして、入院しました。診断も治療も勤めていた動物病院でしてくれていましたが、数日経って数値と病状が良くならず、看取る覚悟をして退院しました。私はその時下の子がお腹の中にいて、働いていなかったのですが、病院がそのまま点滴装置を借してくれて、せめて痛みだけでも和らげようと自宅で輸液と鎮痛などの注射を続けました。家族みんなでありがとうと言いながら、るぼんを撫でました。退院した次の日、寝たきりだったるぼんが、立っていました。数日かけて、自分でごはんも食べ始めました。あれよあれよと回復し、数値も順調に改善し、病院の皆もとても驚いて、喜んでくれました。思うに、るぼんは母のことが大好きだったので、入院中母と離れてしまったことが相当なダメージだったのかもしれません。勿論入院中の診断とケアがあってこその復活劇でしたが、在宅での治療の可能性に計り知れないものを感じたのでした。
その後いろいろ持病がありつつも元気に4年過ごしたるぼん。少し調子が落ちてきた時に、標準治療以外にも何かしてあげたくて鍼灸や漢方薬、手作りごはんの勉強をしました。いよいよかな‥とこちらが感じても、また復活して、機嫌良く過ごしました。歳だから、とこちらが決めつけるのは失礼だなと感じました。それでも最期の時は来るもので、推定年齢17歳ほどで天寿を全うしました。
長くなりましたが、ロゴに込めてもらったもの、それは、たとえ病気があったとしても、天気や季節に振り回されず、ごはんを食べて、いつもの毎日を過ごして欲しい。るぼんはこちらにおしりを向けていますが、信頼している人でないとおしりを向けるのは嫌なはずなので、それくらい獣医師にも心を許して欲しいし、診療が最低限の負担、もしくは時には心地の良いものであって欲しい。友人はそういった私の希望を全部入りしてくれました。天才ですね。ちなみに後ろ向きがいいけれど、後ろを向くと肛門が丸見えになってしまう(尻尾は上がっていた方が元気の印だし)という心配に対しては、絶妙な角度でどうでも良くしてくれました。本当に天才ですね。
↑緑のうねうねしたものは昆布です。食べるものに支えられていると常々感じているのと、日高名産の昆布です。 踏みつけているのではないですよ、昆布が支えてくれております◎
時には努力をしてもうまくいかないことだってありますが、このロゴたちと一緒に、初心を忘れず、毎日頑張っていきます。